独立したのに売上が安定しない本当の理由。答えは「ファネルを持つこと」
独立したのに売上が月によってバラバラ。原因は腕でも商品でもなく、次のお客さんがどこから来るのかを自分で決められていないことです。調査データで紹介頼みの弱点を確かめ、ファネルを持つ理由と最初の一歩を説明します。

独立したのに、売上が月によってバラバラ。先月は良かったのに、今月は売上0円に近い。来月どうなるかも読めない。
もし、あなたが今そうなら、答えから言います。
原因は、あなたの腕でも、商品の良し悪しでもありません。次のお客さんがどこから来るのかを、あなたが決められていないことなんです。
そして、その答えは「ファネルを持つこと」です。今日は、その理由を調査データと一緒に見ていきます。
売上が安定しないのは、あなただけではない
日本政策金融公庫の「2024年度起業と起業意識に関する調査」で、起業家が今抱えている問題の1位は「売り上げを安定的に確保しづらい」でした。43.9%の人がこれを挙げています。
同じ公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、開業時に苦労したことの2位が「顧客・販路の開拓」で49.9%。そして、今苦労していることの1位も「顧客・販路の開拓」で48.8%でした。
開業したときとほとんど変わっていないんですよね。
つまり、お客さんを見つける悩みは、時間がたてば自然に消えるものではないということです。何も変えなければ、ずっと残ります。
あなたのお客さんは、どこから来ていますか?
では、独立した人は、どこから仕事を得ているのか。
フリーランス協会の「2025年度フリーランス実態調査」では、仕事を得ている経路(複数回答)はこうなっています。
- 人脈(知人の紹介を含む):68.3%
- 過去・現在の取引先:58.3%
- 自分自身の広告宣伝活動(Web・SNSなど):32.9%
一番収入が得られる経路を一つだけ選ぶと、人脈が32.3%、過去・現在の取引先が29.3%。合わせて6割を超えます。
公庫の2024年度の調査でも、起業家の受注経路は「自身のSNSやブログ」26.3%、「友人・知人の紹介」24.2%、「取引先の紹介」24.2%でした。
ほとんどの人が、紹介と、今までの取引先に頼っているわけです。
紹介は、あなたが決められない
紹介が悪いわけではありません。紹介で来るお客さんは、最初からあなたを信頼してくれています。ありがたいことです。
でも、ちょっと待ってください! 紹介には、一つだけ大きな弱点があります。
いつ、何人、どんな人が来るのか。それを決めるのは、紹介してくれる人だということです。
紹介してくれる人が忙しい月は、紹介は来ません。取引先の予算が終われば、仕事も終わります。あなたがどれだけ腕を磨いても、ここは変えられないんですよね。
売上の波の正体は、これです。
「もっと頑張る」では、安定しない
売上が落ちると、多くの人はこう考えます。
「もっとSNSに投稿しよう」「交流会に顔を出そう」「知り合いに声をかけよう」
もちろん、やらないよりはいい。でも、これは全部「あなたが動いた分だけ」お客さんが来るやり方です。
本業の仕事が忙しくなれば、手が止まります。手が止まれば、また売上が落ちる。一人だとサボる日もありますよね。それで、また波が来るわけです。
答えは、ファネルを持つこと
ファネルとは、あなたを知らない人が、あなたを見つけて、手を挙げて、買うまでの決まった流れのことです。セールスファネルとも言います。
コーチやコンサルタント、セラピスト、先生業なら、流れはシンプルです。
1. 見つけてもらう
ブログ記事、SNSの投稿、広告。あなたを知らない人が、最初にあなたを知る入口です。
2. 手を挙げてもらう
無料のチェックリストや診断、短い動画講座。それと引き換えに、メールアドレスを登録してもらいます。「この悩みを解決したい」と手を挙げた人だけが、ここに残ります。
3. 信頼してもらい、買ってもらう
登録してくれた人に、メールであなたの考え方や事例を届けます。読んで「この人に頼みたい」と思った人が、個別相談や商品に申し込みます。
一度つくれば、この流れはあなたが本業で忙しい日も動き続けます。夜中にベッドの中で解決策を探している人も、この流れに入ってこられるんです。
ファネルがあると、何が変わるのか
一番大きいのは、売上を数字で読めるようになることです。
今月、何人が入口に来て、何人が登録して、何人が申し込んだか。これが分かれば、どこで止まっているのかが見えます。
入口に来る人が少ないのか。登録してくれないのか。申し込みまで進まないのか。直すところが一つに決まるので、闇雲に頑張らなくて済みます。
そして、今月の登録者数を見れば、来月の売上の見当がつきます。「来月どうなるか読めない」から抜け出せるわけです。
紹介をやめる必要はない。入口を二つにする
勘違いしてほしくないのは、紹介をやめろという話ではないことです。
紹介という入口はそのまま残す。そこに、あなたが決められるもう一つの入口、ファネルを足す。
エンジンが二つある飛行機は、片方が止まっても飛び続けられます。お客さんの入口も同じです。紹介が止まった月も、ファネルが動いていれば売上0円にはなりません。
まず、今日やること
いきなり全部つくらなくて大丈夫です。まずは3つだけ。
売上を「どこから来たか」で分ける
この1年の売上を、紹介、今までの取引先、それ以外の3つに分けてみてください。紹介と取引先が大半なら、今の売上の波の理由がはっきりします。
無料で渡せるものを一つ決める
あなたのお客さんが「これなら欲しい」と思う、すぐに使えるものを一つ。チェックリストでも、ワークシートでも構いません。完璧なものを作ろうとすると先延ばしになるので、1枚で十分です。
登録してもらう場所を一つ用意する
無料のものを受け取るためのページと、登録してくれた人にメールを送れる仕組みを用意します。ここまでできれば、ファネルの最初の一歩は完成です。
まとめ
独立したのに売上が安定しない原因は、次のお客さんがどこから来るのかを、あなたが決められていないことです。
紹介と今までの取引先に頼っているうちは、売上の波は、紹介してくれる人の都合で決まります。
だから、ファネルを持つ。あなたを知らない人が、見つけて、手を挙げて、買うまでの流れを、一つつくる。紹介という入口はそのままに、あなたが決められる入口をもう一つ足すんです。
会社員の人が「辞める前に二つ目のエンジンを積む」のと同じで、独立した人も、入口を二つにすることで、ようやく安定して飛べるようになります。
会社員のうちに準備している人は、こちらの記事も読んでみてください。会社を辞める前にやること。独立は「売上が3年続けて本業の3倍」になってから
参考にした資料

この記事を書いた人
篠田圭三
280億円コピーライター/BESTAD合同会社 代表
コピーライター歴は20年以上。クライアントの累計売上貢献額は280億円を超えます。
仕事は、コーチ、コンサルタント、セラピスト、占い師、先生業の人の「売れる言葉」と「売れる導線」をつくることです。このブログでは、会社員のうちに自分の商品と導線をつくる手順を、現場でやっているとおりに書いています。


